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”敬”告

 
 恐い夢を見た。多分、今まで見て来た夢のなかで、類を見ないとてつもなく創造に満ちた残酷なストーリーだった・・。
僕が考えようとしても思いつかない発想・展開で、夢の中でもがいてるのだが段々その苦痛を楽しみだしていた。

 と、睡眠中によく起こる発作で目を覚ます・・・時計は夜中の3時。。
途中で終ってしまったとはいえ、まだ鮮明に話を覚えている。先が知りたかった。

 いつもはまた寝てしまうのだが、起きて次の瞬間”あの恐怖”が甦った・・。

 それは、東北大震災の日に経験した我が家の揺れ。地震時、僕は帯状疱疹をわずらって寝込んでいた。そこへやってきた激しすぎる揺れ。部屋が完全に横にガクガク・ゆらゆら。我がアパートは木造築30年で人が外の階段を登ってくるだけで振動が響いてくるほど、そのうえ横の道を車が通るだけで家がゆれるという地盤の緩さ。

 だから、あの日の揺れは経験した事がない激しい揺れ。家の中で動く事が出来ず。

  『死』を覚悟しました。何も出来ないという人間の弱さを実感しました。。
 だから、もっと頑丈な家に引っ越そうと決意したはず。一度は新居を仮契約までしといて、蟹江さんの葬儀に参列したのをきっかけに思いとどまった。あれはあれでよかった。こうして、まだ無事に生活してこれてるので。
            でも、今、奇妙な夢を見て、またあの揺れの恐ろしさを思い出した。
 人間は平和ボケするもの。すぐ忘れてしまう。震災を直に受けた人の怖さは、経験した本人しかわからない。そうなのだ。まわりがそれをわかろうとしても無理なのだ。。。だから、みんな忘れていく。

  そして・・・”まさか”はやってくるんだ。確実に”来る”とわかっているのに。
家が崩れた時の光景は、映画やテレビで見て来ている。でも、現実に起こった時の光景を見たら、どうなるだろう?
 心は耐えられるか。。震災の経験者は、それを体感した。彼らの中にはいつまでもあの時の恐怖は覚えているのだ。
 
僕らは経験していない。だから、忘れる。。その間に”まさか”は確実に迫って来ているのに・・・・
  
  来年は引っ越す。今ここに宣言する。
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プロフィール

agotonio

Author:agotonio
1973年、埼玉浦和生まれ、AB型。
故俳優蟹江敬三氏を追い続けている。イッセー尾形氏のひとり芝居にあこがれ農大劇研で芝居を始めた。トムプロジェクトの養成所に入り、人生の指針が動きだした。
新日本プロレスをこよなく愛す。
俳優。

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