ありがとう
成人式の時期である。自分は、あの頃どっぷり浪人生活をしていて、みんなに会うのが辛くて行かなかったので思いではございません。後悔はしてないけど。素直に自分を受け入れてなかったな~なんて思ってたりしてる今日。稽古の帰りに三軒茶屋のキャロットタワーをふらふらしていたら、1階の大広間で車椅子に乗ったおじさんが一人看板を備えて何やら口を動かしていました。脳の麻痺で全身不随の障害を抱えているおじさん(あとから彼のホームページをみて)なのですが、看板には『車椅子でケーキを売ってます』と書いてあり、ケーキの写真が写ってました。人通りの多い場所で誰にも見向きもされずとも、そして自分の置かれてる境遇に負けまいとでもしてるようでした。彼を一目見た僕は、なんの邪念もなくすぐに買ってあげたいと思いました。今日の稽古で興奮状態だったからなのだが、素直な自分がいました。最初はやはり近づきがたいのもありましたが、無心でおじさんの目の前に行きました。話しているのだが、何をいってるのかわからない。手にメニューを持っていたので僕はゼスチャーと話の両方を駆使してコミニュケイションをとった。ところどころ聞き取れる言葉から売り手と買い手の行程を形成させた。.とにかく体を動かせないのでケーキを手提げ鞄からとりだすのも、お金をとりだすのも客である僕の作業。少し離れた所から、車椅子の障害者の持ち物をぶっしょくしている男にみえているのか野次馬が現れていたが、全く気にならずおじさんとなんとかコミニュケイションをとろうとして暖かい気持ちになっている自分がそこにいた。おつりを取り出してみせ、自分のお金をみせておじさんの財布に入れてあげる。僕の手元には紙袋に入ったショコラとチーズケーキがある。なんか楽しかった。おじさんは『ありがとう』と言っている。僕も誰にも見せたことのない笑顔をしていた。この行為が偽善と思う人もいるだろう。そんなことはどうでもいい、買ってあげたいと思った自分と500円もいかなかった僕というお客で少しで喜びをかんじてもらえたならそれでいい。おじさんの聞き取りづらくても、確実に心に響いた『ありがとう』という言葉と帰って食べたケーキが本当においしかったこと。また、買いに行きたい・・これが僕の気持ち。
おじさんは『ゆうじ屋』という名でホームページものぞけますよ。
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